路地裏のグラフィティ

日常に埋もれた論理的な話や哲学的な話

新しい横文字、そんなに大事?

はじめに

世の中に、新しい言葉や横文字の専門用語が増えました。

ビジネスシーンは特に横文字を使いますよね。

「プライオリティ高いね!」

「エビデンスはあるの?」

「リマインドしてる?」

ルー大柴さん みたいですね。

今回はそんな「横文字」について考えてみました。

f:id:rojiuranojihanki:20220219080358p:image

 - 目次 -

 

横文字を使う人達

ビジネスシーンでは「横文字」って本当に多いです。

でもプライベートでは使ってませんよね?

「来週末の飲み会はコンセンサス取れた?」

なんて聞く人はいませんし。

なので、ビジネスシーンでは、知的な部分を虚勢してみせたり、背伸びするために使ってる のかもしれません。だとしたら、イイんじゃないですかね。

「頑張っていてスゴいな」と思いますよ。

実際に聞いてる方も、それに合わせようとして、社会に対してアンテナを張るので、何かしら の効果はあるんだと思います。

プライオリティ=「優先順位」とか、

エビデンス=「根拠」とか、

意識高い系の人が声を大にして伝えたそうなワードですからね。

単純に声を大きくしたり、イントネーションつけたりするだけじゃ芸がないので、ヒネリに ヒネったら、感情が溢れちゃって、英語になっちゃったのかも知れません。

頑張ってインパクトを与えようとしようとした結果なので、人間らしくてイイんじゃないでしょうか。

現に、初めて聞いた人は「え? エビ、海老でんす?なんやそれ?」ってなって、 不本意ながらも一度は意識をかたむけますからね。

でも例えば、上司が部下に「これ絶対にやっといてね」って言ったとして、 部下が「はい。わかりました!マストですね!」って答えていたら理解に苦しいです。 これだと、もはや自己アピール以外に伝えたい意図が分かりません。

まぁ、大事なのは、どうやって伝えるかではなく、何を伝えたいのかということですね。

 

意味を覚えるより背景を知ること

最近では、都政が「DXを強力に推進する」と言っていました。

DX...デジタルトランスフォーメーション?

IT用語も難しいですよね。

 

デジタルトランスフォーメーションDigital transformation, DX[1])とは、「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という仮説である。

引用元:デジタルトランスフォーメーション - Wikipedia

 

でも案外調べると、言葉の意味としては、あっさり理解できたりします。

このような専門用語をひたすら覚えるだけなら、頭のいい知識人が議論している動画がYouTubeに沢山あるので、それを見ながら、分からない言葉を手元にあるスマホで調べていくと、あっという間に覚えてしまいますよ。

この場合、会話の前後の関係や、使い方のニュアンスまでキッチリ感覚的も理解できるので、無理して記憶しようと思わなくても、すんなり自分のものになります。

しかし

ここで問題なのは、はたしてこのような固有名詞を覚えたところで、新しい知識が手に入ったといえるのだろうかということです。

本当の意味で知識として自分のものにするのなら、その言葉がなぜ専門用語として生まれたのか? もしくは、日本語で同じ意味があるのに、なぜ横文字などにして言い換えているのかを理解する方が、その背景が見えてきたりします。

以前「多数派=マジョリティではない」と、このブログで書きました。

rojiuranojihanki.hatenablog.com

ここで書いたように、以前からあった言葉が、まるで新しい言葉のように、頻繁に使われるようになることもあります。

わざわざ言い換えるには、それなりの理由があり、単なる流行りもあれば、文化的な風潮や世論も隠れており、それらの背景を理解していることの方が、知識として身についているように思います。

 

おわりに

どうやって伝えるかより、何を伝えたいかと冒頭に言いましたが「何を言うかより、誰が言うか」という名言もありましたね。

つまり、方法よりも内容。内容よりも人。

この名言は色々な著名人が言っていますが、結局のところ人は人を見ているということではないでしょうか。

そして、伝えるべき人とは、世間から認めるられるような著名人である必要もないと思います。
親戚のオジサンやオバサンや、もしかしたら近所のお爺さんやお婆さんでも、自分の為になる事を言っている可能性は充分にありますからね。