分かっているけど解っていない
はじめに
アインシュタインの名言で
「6歳の子供に説明できなければ、理解したとは言えない」
というものがあります。
本当にそうですよね。大人になっても分かったつもりになっているだけで、分かっていないことも多いです。
そんな子供からの質問についてのエピソードをエッセイにしました。
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説明できなくても理解してる人
子供って、大人に たくさん質問しますよね。
僕には、ちょうど6歳の息子がいて、たくさん質問されて困ってしまう時があります。
僕自身が同じ歳ぐらいの時に、母親と手を繋いで信号待ちしてる間に「てつがく ってどーゆーいみ?」って聞いたことがありました。
だれかに「君の考えは哲学的だね」って言われて気になったんです。
母は直感型で、面倒臭い思想とか理屈や屁理屈は苦手、あるいは嫌いなタイプの人間です。 そんな人が子供に説明するために、絞り出した回答と思うと、これが結構 面白いんですよ。
「この信号が青になったら、右足から歩こうか、左足から歩こうか、それを今から考えるような事だね」って言っていました。
これ、秀逸すぎませんか?
それで思ったんですよ。 歴史的な思想家とか哲学者とか、何でもかんでも ややこしくして明言に したためてますけど、うちの母みたいに直感的に生きてる人達が、実は もうとっくに感覚的に理解している事を「はいはい、コジらしちゃってんのね」と理解してあげているから成り立ってるみたいなところは、少なからずありますよね。
固定概念をぶち壊したい
今日、六歳の息子が「パパ、どら焼き と 地球 どっちが大事?」 と聞いてきました。
僕は「地球だね」と答えました。
「なんで?」と聞かれたので「地球がなかったら生きていけないし、どら焼きすらも食べれない」と言いました。
そしたら、息つく間もなく、息子は こう返してきました。
「じゃあ、隕石が地球に落ちてきたら、ロケットで宇宙に逃げるよね? 地球は無くなるけど、ボクは どら焼きを持って行ったから生きてるよ」
ビックリしましたね。 どこかで聞いた話かと思って、色々聞いたのですが、瞬時に ひらめいた作り話だったようです。 理屈なのか屁理屈なのか、哲学的なのか。
しかし、すぐに地球と答えた大人の固定概念。
ぶち壊したいですね。
おわりに
「分かっている」といってもは「解ってない」ことがあります。
Know と Understand 。
子供の時は分からなかったけど、大人になったら分かるみたいなこともあります。 後悔する前に教えてよって思うかもしれませんけど、大人達は何度も伝えているはずなんです。
例えば「歯は一生ものだからしっかり磨いて大事にしなさい」と言われてたとしても、 若者にはピンと来ないし、響かないですよね。年老いて、虫歯とか歯茎が弱ったりとかして、 「あぁ、あの時もっと大切にすれば良かった」なんて思うのは、よくある話で。
これは どんな人でも必ず経験しなければ「解る」ことが出来ないんだと思います。 まぁでも、分からなくてもイイんですよね。
「昔、よく言われたな。こういう意味だったのか、今ようやく分かったよ」 と覚えていればイイんです。 気づくのが遅くなったとしても、その言葉のおかげで、何倍にもなって心に染みて感じれたら イイですね。
むしろ、その時の為の言葉なんだと思います。