路地裏のグラフィティ

日常に埋もれた論理的な話や哲学的な話

人間関係について考える

はじめに

ストレス社会といわれる現代では、悩みを抱えた人も多いです。

「悩みごと」と調べると大体のアンケート調査に「人間関係」の悩みが上位に入っていますね。今回はそんな「人間関係」についてのエッセイをつづりました。

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- 目次 -

 

迷惑と幸せは存在している

「人に迷惑をかけてはいけません」

たしかにそうですね。

人は生きているだけで、誰かに迷惑をかけています。

なのに、もっと迷惑をかけて何かしようとしているのですから。

でも、人は生きているだけで誰かを幸せにもしています。

そして「誰か」とは自分自身も含んでいます。

なのに、もっと幸せになりたくて何かしようとしています。

迷惑と幸せは生きているだけで存在しています。

だから日頃から「誰かに迷惑をかけてないか」と心配したり 「誰かをもっと幸せにできないか」と気を張りすぎる必要もないですね。

自分が好きなことに夢中な時に「これは誰かの迷惑ではないだろうか」と少し考えるくらいで ちょうど良いです。

それが本当に好きな事ならば、必ず幸せとなるので、その幸せを別の形に して、身近な人に分けてあげれば良いです。

そうすれば、多少の迷惑すら、こころよく受け止めてくれるはずです。

 

どんな人にも相性はあります

人には相性というものがありますね。

これは人に限らず、全ての動物にさえ言えることかもしれません。

中学生の頃、僕と相性の悪い英語の先生がいました。この先生は「みんなも頑張ってるんだ からオマエも頑張れよ」というのが口癖でした。

ある日、その先生が掃除の時間にサボっている僕の友達に対して「みんなもやっているんだ からお前も雑巾掛けしろ!」と言いました。

そして、土下座するみたいに床に手をついた生徒 を上から見下ろす先生の姿を見て、これは絶対におかしいと思いました。

僕はその時、本当に虫酸が走って、わざと先生の目の前で雑巾を置き、足で拭いて見せまし た。一生懸命に足で隅々まで床を拭いて見せました。そしたら案の定、怒ってきました。

「お前ナメてんのか」と。

「自分の家でもそんな風に拭くのか?」と言ってきたので 「はい。この方が汚れがキレイに落ちますので」と言いました。

この時の先生の苦虫噛み潰したような顔は忘れてません。

ただし、これは相性の問題であって、人が悪い訳ではありません。

実際に、この先生と相性の良い生徒もいました。

そしてその一方で、僕には相性の良い国語の先生もいました。 だから僕は、その先生に このような質問をしました。

「自分の行為が正しいか正しくないか迷ったら、どうやって判断すればいいですか?」

すると先生は、こう答えました。

「それと同じ行為を世界中の人々がおこなっても、社会がうまく回るなら、それは間違ってはいないと思う」

僕は世界中の人々が足で床を雑巾掛けしても、それでも社会はうまく回ると思います。

 

上辺だけの関係で何が悪い?

人に対してイライラしてしまう事ありますよね。

自分とかけ離れている価値観と衝突するこ ともあります。相手を負かしてやりたいという本能が湧いてしまう事だってあります。 まぁでも、こう思うのも若いうちだけでしょうか。歳を重ねていくと、関わらなければいいか と思えば大体のことは腹落ちできるようになれる気がします。

それでも関わらなければならない人間関係もありますか?

それは一体どんな関係なのでしょう。

だれが決めたのでしょう。

人は一人では生きていけない。これはあたり前のことですが、関わらないように生きている と案外、孤独を味わえるほど、独りになれる社会でもあります。

上辺だけの付き合いってのもイイもんです。極めて素直にそう思います。

相手も自分も明るくいれます。

「それだと困った時に助けてくれないよ」なんて言う人もいますけど、困った時のための付き合いなら、それこそ上辺の関係ではないかと思うわけです。困った時こそ上辺だ けで助けられる範囲で構いません。

仮に僕が重い病気にかかったとして、上辺だけの人に「俺 の血を使ってくれ」とか、いきなり言われても怖いです。

とは言え、僕にも いざとなったら血を分けてでも助けたい人はいるのですけれど。

 

おわりに

人間関係に縛られる必要はありません。距離を取ることも大切です。

仮に物質的に距離を取っていたとしても、人それぞれ心の距離は全く違っていたりします。

「遠距離恋愛」って言葉もあります。仲の良い友達ほど「何十年ぶりの再会」ということもあります。毎日一緒に過ごしていた大切な家族とも、お盆や正月にしか帰らなくなってしまうこともあります。

少し冷静に考えてみると、今悩んでいる人間関係の人よりも、大切にすべき関係の人は沢山いますよね。自分にとって大切な人間との関係を大事にしましょう。